別冊イチカレイカ

〆切のサブスク

ドはドリフェス!のド

つまり私は、ドリフェスを理解していなかった。

ドリフェス、それは私が触れてきた中で初めて、ただのファンでいることを許してくれたアイドルコンテンツ。もう教師もマネージャーもA&Rも監督もプロデューサーもやらなくていい。他の同系統アプリに比べたら不出来な部分も色々あったけど、キャラは選択で衣装がガチャというシステムがまさにDCDで最高だった。キャラクターもストーリーも好き、なにより曲がめちゃくちゃに好み。イベント走っていなくても、アニメの円盤買ってなくても、グッズを集めていなくても、さみしがることを許してほしい。好きだって言わせてほしい。この感謝に、意味がなくても。

そんなポエムを書いていたのが今年の3月、そして去る10月21, 22日、ついにファイナルを題されたライブが終わった。最後だからと二日ともチケットを取った。三次元に会いに行くのは初めてだった。

要するに私にとってのドリフェスは二次元、具体的には楽曲、アプリ、アニメ、そしてDCDで構成されていた。三次元にはほぼ興味がなく、そちらのイベントはスルーしていた。でも多分、それはドリフェスというコンテンツを理解するのに適切な方法ではなかった。ドリフェスは開始当初2.5次元アイドル応援プロジェクトと説明されていたが、途中から5次元に変わった。その意味は、初めてで最後のライブを経てやっと私の実感となった。

彼らは確かに14人だった。2次元の7人と3次元の7人、そこから関わったすべての人たちに目が向き始めて、ドリフェスは一つの体験となった。「出会ってくれたみんなで『ドリフェス!』」の言葉は正に真理だったし、「5次元アイドル応援プロジェクト」は様々な文脈の上にその概念を提示することに成功していた。実際のところ一日目の帰りは、あとなにがどうなっていたら良かったのだろうということばかり考えていたのだが、二日目はなるほど「これは『勝ち』」だなという気持ちになっていた。

私は理解できないほど新しいものを見た、今はそれがとても嬉しい。