別冊イチカレイカ

夏短すぎ問題

病院の待合室がだいきらい

病院の待合室は最悪の空間だ。そもそも訪れるときは病気のときなので、印象はマイナスからスタートする。まず音楽がよくない、オルゴールアレンジの流行歌などという病院でしか聞かないような曲を病院で流さないでほしい。次に色。クリーム、ベビーピンク、ペールブルー。ダサい、終わっている。いっそ真っ白くしておいてくれ。さらに所狭しと貼られた統一感のないポスター類。有益と言えば有益だが、病院に来ているときぐらい他の病気のことは忘れたい。あと大きさもテンションも本当にバラバラで情報としてうるさすぎる。病人は静かに過ごしたい。拍車をかけるのが小物類。そこそこ読み古された雑誌、わずかに痛んだぬいぐるみ、引き出物としか思えない置き時計、百均のゴミ箱、ニトリの家具、カウンターの上には統一感のない受付札や診察券入れ、渡される問診票フィーチャリングどこかの製薬会社のバインダーとボールペン、企業ロゴは使い続けられてはがれかけ。ああ早く帰りたい。人工密度はそれなりに高く、一度席を立てば元の場所には座れないというのに、何度も何度も立ち上がる用事がある。保険証をお返ししますー、体温計お願いしますー。そしてなにより人である。いるのは病人、大多数老人、着飾ってくる人などいない。運転免許試験場の高齢者版、アズユーノウ最低。しかしながらよく考えると、コンビニが購買意欲をそそるようにできているのだから、病院の待合室は病気になりそうにできていて当然なのかもしれない。諦めて天井を仰げばIKEAの照明が下がっている。